Last Updated on 2019年2月22日 by 茨木市のホームページ制作会社情報 編集部
防護服姿のモニュメント「サン・チャイルド」がJR福島駅(福島県)近くに設置され、批判を浴び撤去されました。
茨木市民ならご存知の通り、阪急京都線・南茨木駅前にもサン・チャイルドが設置されております。
客観的にこれらについての情報や意見を判断するために、報道や分析記事をピックアップしました。
サン・チャイルド設置から批判までの経緯
端的には、こういう騒動です。
防護服姿の子供立像「サン・チャイルド」撤去へ 福島市民アンケート7割が反対 産経デジタル
福島市が設置した防護服姿の子供立像「サン・チャイルド」に「原発事故の風評被害を助長する」などの批判が相次いだ問題で、同市の木幡浩市長は28日、会見し、像を撤去すると発表した。
市長は、これまで「像を見て福島が危ないと受け取る人はいない」などと反論してきたが、市民向けアンケート結果は7割近くが反対・否定的で、「賛否分かれる作品を設置し続けることは困難」と語った。
福島市、批判浴びた防護服姿の子ども像を撤去へ。作者コメント「対立避けたい」 ハフポスト
ネットを中心に批判が…
「サン・チャイルド」は、現代芸術家のヤノベケンジさんの作品。福島第一原発の事故を受け、復興と再生への願いを込めて制作された6.2mの立像。8月3日から子育て施設「こむこむ館」前に設置されている。黄色い防護服を着た子どもが、ヘルメットを脱いで左手に抱え、顔に傷を負い、絆創膏を貼りながらも、空を見上げて立っている。胸のガイガー・カウンターは、「原子力 災害や核がゼロになった世界を象徴的に示す」としてゼロを表示している。
像についてはまず、この表示が「空間線量がゼロになることはない」のではと、ネットを中心に批判が起こった。
さらには、「防護服がなければ生活できないとのイメージを与える」「風評被害を招くのでは」といった声も上がった。
この騒動に対して、作者のヤノベケンジさんがTwitterで声明を出しておられます。
木幡福島市長の声明にありますように、こむこむ館前のサン・チャイルドの展示を取り止めます。不快に思われた市民の皆様、応援して下さった市民の皆様に改めてお詫びを申し上げます。近く福島に行き取材も受け付けますので詳細は追ってお知らせ致します。https://t.co/ZwyBd3flZ8
— ヤノベケンジ (@yanobekenji) 2018年8月28日
今回の「炎上」に関する分析記事
いくつも記事が上がっていますが、分かりやすいものを2つピックアップしました。
防護服を着た子供像「サン・チャイルド」は、なぜ福島で炎上したのか 現代ビジネス
あの重く苦しい2011年当時の空気感から7年以上の時間と苦難を越え、福島では平穏な日常を取り戻す住民が増えてきましたが、そこに至るまでの道のりや、震災の記憶が大きな痛みとして心に刻まれている人も少なくありません。そんなある日、大勢の人たちが平穏な日常を暮らす福島駅前に突然現れたのが、2011年からやってきた「サン・チャイルド」でした。
「放射能」の警告マークやガイガーカウンターを連想させるような、黄色い警告色の放射能防護服に身を包んだ子ども。重苦しいヘルメットを脱ぎ、放射線の脅威から解放されたような姿は確かに、「放射線に対する不安と絶望感の中で、それでも見出した未来への一抹の希望」であったのかもしれません。
2011年の作品ですから、その頃の感覚が強く表現されているのは当然のことです。作者であるヤノベ氏に悪意があったとは、少なくとも私は全く捉えていません。
「サン・チャイルド」は福島第一原発に置いてはどうか BLOGOS
個人的には、設置のニュースを聞いた際、こうした作品を駅前の、多くの人の目に入る場所に設置するのは復興の妨げになる、と感じたので、その意味では「よかった」と思うが、それよりも、多くが市民であろう当該施設の利用者が総意としてこの作品を受け入れなかったという点が当然ながら重要だ。その意味で撤去は妥当だと思う。
南茨木駅前のサン・チャイルド立像についても以前から様々な声が上がっているようですので、今回の件が何かしら影響を及ぼす可能性はありそうです。
推移を見守りたいと思います。