無料ツール『AUN』が校正やチェック業務に便利すぎるので布教したい

無料のウェブツール『AUN(あうん)』。
「ビジュアルコミュニケーションツール」と名づけられている通り、ウェブサイトの画面やPC上の画像といったあらゆるビジュアル要素を貼り付けてコメントを書き込み、他の人とオンラインで共有することができる。

ハッキリ言って派手さはなく、今のところ知る人ぞ知るツールといった感じだ。

しかしウェブサイトの制作はもちろん、ビジュアル要素が少しでも入るような作業の確認や文章の校正にも便利で、私はこのツールが大好きになってしまった。
その結果、仕事でそういったやりとりをする関係者へ積極的に紹介、というか、もはや“布教”をしている。
そして入信を迫られた人の多くのは、その便利さにヘビーユーザーと化した。

なにかしら画面上で静止した視覚的な制作に関わる方はぜひ使ってみてほしい。
触れれば一瞬でその魅力がわかると思う。

AUNのココがえらい1:コミュニケーションコストを激減させる

魅力をひとことで言えば、コミュニケーションコストの激減に尽きる。

たとえばウェブサイトに関してクライアントから
「画面の上の方に文字がありますよね。ここにXXという文言を挿入したいです。」
というざっくりした依頼メールが送られてきたとする。

そうした時に受け手は
「どの部分の文字?挿入するのは具体的にどこ?」
となり、コミュニケーションの齟齬が起きてしまう。
ビジュアルが関連する業務のやりとりでは、こそあど言葉はもちろん、そもそも文字だけで伝えることは無理がある。

質問のメールを送り返したり電話でのやりとりとなってしまっては、双方にとって強烈に無駄だ。
(個人的に、この手のロスをもっとも憎んでいる)

そんな問題は、最初からビジュアルで伝えることのできる『AUN』で送ってくれれば生じないで済む。

ウェブサイトなら、このアニメーションのように
■該当ページのURLをAUNに貼り付ける(もしくは画像をアップロードする)

■画面が自動で生成

■該当箇所をドラッグで囲みコメント

■URL発行(シェア)

というだけで完了。1分もかかっていないし、どこをどうしたいかが明白。
一目瞭然という言葉は『AUN』のためにあるのかと思うくらい、意思疎通がスムーズになる。
もちろんコメントへの返答もAUN上で可能だ。

▼発行された依頼ページ(2019年5月28日まで閲覧できます)
https://aun-mypage.tools/web/visual/show/05078d9d87e51ee1e6b7ca3ae4c2d645455d7fae

なお
「ウェブサイトを印刷して手書きで朱入れし、スキャンしたものをメール添付で送る」
というなかなかの作業をしていた方に『AUN』を紹介したところ、もう元には戻れないと言っていた。

AUNのココがえらい2:利用ハードルがめちゃめちゃ低い

『AUN』は基本的に無料のツールで、会員登録すら不要。

開発元・株式会社フォノグラムの中の人とお会いしたことがあるので聞いてみたところ、自分たちが欲しいから作ったものを一般開放しているような状態らしい。
そのためか、たとえばうっとおしい広告だとか、頼んでもいないメールマガジンとかも一切ない。
無料版は生成されたAUNページの保存期間が30日間だが、AUNの1ページに対してそれほど長期でやり取りが行われることは少ないはずだ。
しかも期限を過ぎたときのためにデータをエクスポートしてPDFとcsv保存できるという機能までついている。
神なのだろうか。

なお有料版『AUNプレミアム』は保存期間が365日となり、AUNを生成する際にフォルダ管理ができるようになる。

 

AUNのココが気になった1:マルチデバイス対応

あふれだすAUN愛がゆえに、気になった点も正直に述べたい。

利用シーンとしてPC経由のみが想定されているようで、それが時々ネックとなる。
外出先で至急『AUN』の画面をチェックしたい時、スマホではかなり閲覧も編集も難しいのだ。

おそらく無料ユーザーがほとんどだろうし、うっとおしい広告も入れていない良心的サービスにこんな話は酷かもしれないが、スマホ対応を希望するユーザーは多いはずだ。
特にスマホなら海外でも需要がある気がする。

AUNのココが気になった2:有料版がちょっとお高め

有料版は1アカウント3000円/月。
運営側の事情も何も知らずに主観で述べるとすれば、他のサービスと比較してこの価格設定はちょっとお高い。
たとえば『チャットワーク』と同等に400円/月・有料版はスマホ対応、となればさらに魅力爆発のサービスになるんじゃなかろうか。

最後に勝手な要望を挙げてしまったが、もちろんこの程度で『AUN』というサービス自体のすばらしさは揺らぐはずもない。
これからもことあるごとに『AUN』愛を語り、布教にいそしむつもりである。

2018年5月30日追記

AUNについて上記のブログを公開したばかりというタイミングで、かなり似たサービスがリリースというお知らせが届いた。
MONJIというサービス名で、使用感もAUNと近い。
ブログ公開の前日、5月28日にβ版が公開されたらしい・・・
(もちろん、このブログは誰に頼まれて書いたわけでも、MONJIのリリースを知ってて書いたわけでもない)

AUNに似すぎている感がありモヤモヤっとしたが、とりあえず選択肢が増えるのはユーザーにとって好ましいので今後MONJIも細かくチェックしてみたい。

2018年6月5日追記

なんと、AUNを使おうとしたら無料版のページ有効期限が30日だったのが「7日」に減っていることに気がつきました。
事前に告知をされていたのに気がついておりませんでした。
2018年6月1日以降の作成分から変更のようです。
【大切なお知らせ】6月のサービス強化と負荷対策の実施について